祭り本番


いよいよ祭りの本番。南山田町内会館でのセレモニー(夕方5時ころ)から、なつみかん公園での終了(8時ころ)まで、約3時間かかりました。天気があやしかったこともあり、例年より早めに終わりました。実際には、一滴の雨も降りませんでしたが。

下の地図(南山田町内会提供)の赤線が祭りのルートです。






南山田町内会館を出発した行列は、山田神社の階段を上ります。山田神社の境内で本堂を右回りに3回まわります。神社の裏手から住宅街を歩き、菊屋寝装店で休憩。菊屋の駐車場で松明に点火します。ここからは松明を持って、新丸子茅ケ崎線の歩道を歩きます。高橋材木店のところで右折し、なつみかん公園へ。

なつみかん公園の中央に、200本以上の松明が集まります。燃えさかる火の回りで、お囃子や獅子とひょっとこの演舞が行われます。


山田神社階段 山田神社参道 山田神社境内
 
山田神社の
長い階段を上る

 
虫送り保存会の栗原会長を
先頭に参道を歩く

 
境内に到着
ここから参加する人、アマチュアカメラマン
などで大混雑

出番待ち 笛 先生方
 
出番待ちの小学生
祭りの法被がかわいい



 笛を吹きながら
本堂を回る小学生


 
地域の小中学校の
先生方も参加

松明 小泉さん
 
神社の裏道を出て
一般道路を歩く

 
菊屋寝装店の駐車場で休憩
アイスキャンデーが配られる
ここで松明に点火する

 
菊屋寝装店の小泉光秋さん
笛や太鼓の指導もしている

松明点火 行列 お囃子
 
6時50分頃に松明に点火
先頭は南山田ライオンズの
野球部員

 
中原街道をねり歩く行列
炎がゆれて幻想的
交通整理も出ている

 
「なつみかん公園」での
お囃子
テン テン ドン ドン よ〜い よい

ひょっとこ踊り 獅子舞 打ち上げ
 
消防隊員が松明を
一か所に集める
ひょっとこが
ユーモラスに踊る

 
お囃子の音にあわせ
獅子が火の回りを一周
これでお開き

 
町内会館で反省会
区長、町内会長、保存会会長、消防団、
交通整理員、子ども会、PTAなどが
祭りの成功を祝った




本来の虫送りは、田の害虫を隣村に送る(追い払う)行事。松明を持ってあぜ道を歩くのは、大人の男性でした。田がなくなった今は、子ども達が街中を練り歩きます。

復活からすでに39回目。今ではすっかり地域に溶け込んで、夏の風物詩として無くてはならない行事になっています。

「松明の準備、交通の誘導や救護など神経も使うし、おにぎりやアイスキャンデーなどの費用もかかります。止めようと思ったこともありました。でも文化財に指定されていますし、町会や生産班(旧農家の人たち)や子ども会や学校も協力してくれます。地域全体で盛り上げている行事を、止めるわけにはいかなくなりました。」と保存会のみなさんは前向きです。

「今は町内の人々の災いを追い払う行事になりました。これも時代の流れですね」とも付け加えました。

数ヶ月にわたって取材させてもらいましたが、町内会や保存会みなさん以外に、裏で支えている方々の熱意に打たれました。子ども会、消防団、交通安全協会、体育部、災害協力隊、JA南山田支部が後援しています。

とはいえ、気がかりなこともあります。保存会の中心になっている方のほとんどが、高齢者なのです。笛は楽譜があって吹くわけではありません。踊りの所作も言い伝えです。

学生でも和田さんのように40代の方も参加しているし、小中学生のときにお囃子に参加した若者が、また戻ってくれるような気がします。伝統行事は、そういうものなんだと思います。

それに今回は、東京都市大学の中村研究室の学生4人(左)が、地域の伝統行事に興味をもって、最後まで参加してくれました。「ずいぶん歩きましたね。疲れた〜。でも虫送りがこんなに盛り上がっていることに驚きました。伝統行事っていいですね〜」という感想でした。
                    

                     (2014年4月5月7月取材 HARUKO記)
   


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