留学生の蕎麦打ち体験 


 

関東学院大学の国際センターに留学している学生から、蕎麦打ち体験をしたいという要望が、「せせらぎ公園古民家」(左)に寄せられた。

留学生は、アメリカのオレゴン州のリンフィールドカレッジの大学生4人。講師は、古民家で蕎麦打ちをしているシニア男性4人。こうして、11月24日にマンツーマン指導による蕎麦打ち体験が実現した。

留学生は蕎麦を食べたことがあるのだろうか?日本人ですら熟練が必要な蕎麦打ちを習得出来るのだろうか?日本語の説明で大丈夫なのだろうか?講師と生徒には50歳以上も年の差があるのにコミュニケーションがとれるのだろうか?半信半疑で始まった取材だったが、心配は杞憂に終わった。

集合写真は上段左から高橋先生、ティエンさん(ベトナムからリンフィールド大学に留学している)、ケーモンさん(親は韓国人と中国人)、ミケーラさん(自宅はオレゴン州にある) あきこさん(ハワイからリンフィールドの大学に進学、曾祖父母が日本人))、下段左から吉田先生、白川先生、長澤先生。

 
                                   



「2人で500グラム打ってもらいます。小麦粉100グラム蕎麦粉400グラム。この割合から二八蕎麦と言います」
 と、最初に説明があった。

関東学院大の横道先生が用意してくださった「蕎麦の打ち方英語版」。蕎麦打ちに関心がある外国人が、大勢いることに驚いた。


 
少しずつ水を加えていくことを「水まわし」という。

麺棒を使って延ばすことを「延し」という 。



延ばしたものを折りたたんで切る事を「切り」という。 
同じ太さに切るのは難しい。
 
切った蕎麦を容器に並べて完成
やったあ!


 
 
留学生は、薪を燃やす竈を珍しがっていた。

蕎麦打ち過程でいちばん難しいのは茹でること。


 
 
自分たちが打った蕎麦
美味しいかな?と食べ始める2人。
 
口にしたとたんご覧のような笑顔。
美味しい!


留学生たちと過ごした3時間は、実に楽しかった。来日してからまだ3か月なのに、日常会話は問題ない。アメリカの大学でも日本語を勉強していたに違いない。箸の使い方も上手。カツオや昆布だしを使ったつゆやワサビやネギにも違和感はないようだ。1人250グラム(蕎麦屋では1人前100グラム)を盛ったザルは、あっという間に空になった。

日本文化を知ろうとする謙虚さと貪欲さがいい。蕎麦打ち体験をした同じ日の午後、近所の寺で座禅体験をすると聞いた。蕎麦打ちや座禅の経験がある日本の大学生は、ほとんどいないような気がする。

アメリカの大学生の人種の多様さにも驚いた。こういう環境にいれば、おのずと国際感覚が磨かれることだろう。

                             (2015年11月取材  HARUKO記)


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